学術雑誌総合目録欧文編データ作成マニュアル


[目次]
[前ページ]5 書誌データ記入解説
[次ページ]5.2 各項目の記入方法

5.1 通則

5.1.1 目録規則

 『英米目録規則第2版 1988修正版(AACR2 1988 Revision)』および『AACR2 1988 Revision, Amendments 1993』に準拠します。
ただし,本修正版が現行日本語版と大きく異なる,「21.2 本タイトルの変更」については,本記入要項の以下における規定に従って書誌記述を行なってください。

5.1.2 書誌作成単位

 以下のような場合には,それぞれ別個の書誌レコード(データシート)を作成することとします。

(1) 本タイトルが異なるもの(従属タイトル部が異なる場合も含む)
(例) Science abstracts. Series A
   Science abstracts. Series B

(2) タイトルが総称的で,かつ責任表示が異なるもの
(例) Bulletin / Bank of Norway
   Bulletin / Metropolitan Museum of Art

(3) 版表示が異なるもの
(例) Time. ED:Pacific ed.
   Time. ED:Asia ed.

(4) 資料種別が異なるもの
(例) Marxist perspectives
   Marxist perspectives GMD:h [Microform]

(5) 複製資料とその原本
(例) Financial statistics
   Financial statistics ED:Reprint ed

(6) 合冊誌・合刻複製版に収録されている各逐次刊行物
(例) Geological Survey of Alabama. Special report
   Country report / Geological Survey of Alabama
   (Country reportはSpecial reportと合冊されて刊行)

(7) 独自の巻号付けを持つ付録・補遺資料
(例) Progress of theoretical physics (Vol. 1, no. 1-)
   Supplement of the progress of theoretical physics (No. 1-)

(8) (同時期に)並行して異なる出版者から出版されたもの
(例) General report on the family income and expenditure   
(Japan Statistical Association とStatistics Bureau, Management and Coordination Agency
    から並行して出版されている。それぞれに対応する書誌を作成する)

5.1.3 基準とする号





5.1.4 タイトル変遷の取り扱い

タイトル変遷(継続関係)

 タイトル変遷(継続関係)が生じるごとに,新しい書誌レコード(データシート)を作成するとともに,変遷報告作業(→ p. 39)を行います。

 以下の場合に,タイトル変遷(継続関係)が生じたと判定します。

(1) 本タイトルに変更があった場合

「本タイトルの変更の判定基準」(→ p.62)を参照してください。


<注1> 従属タイトル部の変更も含みます。

(例) Physical review. Ser. 3, B. Solid state
        ↓
   Physical review. Ser. 3, B. Condensed matter

<注2> 年代順のシリーズ表示等,当該雑誌全体の順序付けを示す表示の変更・追加は巻次の変更扱いではなく,タイトル変遷とみなします。
(New series, 2nd series 等)

(例) New international clinics. New series 1
    ↓
   New international clinics. New series 2

(2) 本タイトルが総称的(→ p. 75)で,その責任表示が変更した場合

(例) Annual report / Bureau of Mines
    ↓
   Annual report / Bureau of Mines and Geosciences

(3) 版表示が変更した場合

(例) Time ED: Pacific ed
    ↓
   Time ED: Asia ed

タイトル変遷(派生関係)

 ある雑誌(A)から別の雑誌(B)が分離,独立して創刊され,かつAのタイトル自体には変更がない場合にタイトル変遷(派生関係)が生じたと判定します。

 タイトル変遷(派生関係)が生じるごとに,新しい書誌レコード(データシート)を作成するとともに,変遷報告作業(→ p. 39)を行います。

タイトル変遷(吸収関係)

  ある雑誌(B)に別の雑誌(A)が合併され,廃刊を迎え,かつBのタイトル自体には変更がない場合にタイトル変遷(吸収関係)が生じたと判定します。

タイトル変遷(吸収関係)が生じた場合は,吸収された雑誌に対する書誌に必要な書誌修正を行うとともに,変遷報告作業(→ p. 39)を行います。

5.1.5 本タイトルの変更の判定基準

本タイトルは,原則として次の場合に変更があったと判定します。

冠詞,前置詞,接続詞以外の何らかの語が付加,削除もしくは変更されるか,あるいは冒頭の5語(タイトルが冠詞で始まっていた場合には冒頭の6語)の順序に変更があったとき。

ただし,以下の場合には本タイトルの変更とはみなしません。

1.語の表現における変更

1語もしくは複数の語の表現に変化が生じた場合。それが冒頭の5語(タイトルが冠詞で始まっていた場合には冒頭の6語)の中で生じた変化であっても,本タイトルの変更とはみなさない。

具体的には,以下のような場合です。

略語 "&" <=> 展開・完全形 "and"
単数形 "system" <=> 複数形 "systems"
ある綴り方 "yearbook" <=> 別の綴り方 "year-book"

2.冒頭の5語以降での変更

冒頭の5語(タイトルが冠詞で始まっていた場合には冒頭の6語)の後に,付加,削除,変更が生じるものの,タイトルの意味内容が変化せず,異なった主題事項を指し示すことも無い場合。 なお,冒頭5語以降における変更の場合,書誌の同定・運用上特に必要と認められる場合には,タイトルの変更とみなす。
(下線部はNII独自規定)

3.発行者名称の付加・削除

変化が,本タイトルの末尾における発行者の名称の付加もしくは削除(何らかの文法的結合)のみであった場合。

4.区切り記号の変更

変化が,区切り記号の付加,削除,変更のみであった場合。

5.号ごとの変更等

・初号もしくは記述の根拠とした号以降の号において,当初とは異なった順序で複数の言語によるタイトルが現れた場合
・初号もしくは記述の根拠とした号以降の号において,当初には現れていなかった並列タイトルが現れた場合

6.顕著に表示されているタイトルの変更

主情報源上のレイアウトの変更に伴い,より顕著に表示されているタイトルが入れ替わった場合


5.1.6 複製版の書誌データ記入

 複製版の書誌データ記入に際して,各項目(フィールド)のデータを複製版,原本のいずれから採用するかは,以下の表を参照してください(○のついたほうからデータを採ります)。

フィールド原本複製版
GMD
SMD*
×
YEAR*×
CNTRY*×
TTLL
TXTL
ORGL*
×
REPRO*「c」を記入
PSTAT*
FREQ*
REGL*
TYPE*
記入しない
ISSN
XISSN
LCCN*
CODEN
GPON*
×
フィールド原本複製版
TR ×1)2)
ED×3)2)
VLYR4)×
PUB×5)
PHYS*×
VT×6)
NOTE×7)
PRICE*×
FID*
BHNT*
記入しない
PTBL*記入しない
AL*
UT*記入しない

*を付した項目はオンライン入力にのみ関わる項目で,書誌・所蔵データシートを使用する場合は関係ありません。


1)  複製時に付与されたタイトルは,
「その他のタイトル」(VT)に記入します。また,「一般注記」(NOTE)の項目にも記入してください。

2)  複製版にのみ関わる責任表示は,「版に関する事項」(ED)に「版責任表示」として記入します。

3)  原本にのみ関わる版表示関連事項は「一般注記」の項目に記入してください。

4)  部分的な複製は,複製された範囲に対応する原本の巻次年月次を記入してください。

5)  原本の出版事項は,「一般注記」の項目に記入してください。

6)  合刻複製版の場合は共に合冊されている他の逐次刊行物のタイトル,原本の出版事項,原本の変遷関係等についても注記してください。

7)  原本間に変遷関係があっても,複製版書誌レコード間の変遷注記用データシートは作成しません。原本間の変遷関係については注記してください。

以上の「一般注記」に関しては,「2.14 一般注記 7. 複製版についての注記」(→ p. 97)を参照してください。

注意事項

5.1.7 表記

(1) 表記の原則は,目録対象資料に表示されているままの転記です。

(2) 区切り記号法は原則としてISBD区切り記号法に従います。

(3) 標準的な略語及び大文字使用法は各言語の慣習に従います(AACR2 付録A及びB参照)

(4) 文字の使用方法




5)記入方法

注意事項 (オンライン登録時)




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