目録システムコーディングマニュアル(CAT2020対応版)


[目次]
[前ページ]4.0.3 出版物理単位
[次ページ]4.0.5 付属資料

4.0.4 複製・原本代替資料

4.0.4A 〔適用範囲〕

 写真複製、電子的複写などの方法で原本を忠実に再現させた複製資料(マイクロ資料、録音資料、コンピュータファイル等、媒体は問わない)に適用する。
 図書館等が資料の欠損部分を補うために、一部分のみを複製したものには適用しない。

 以下これを便宜的に次のように区分する。

4.0.4B 〔書誌データの作成基準〕

 複製資料は、原本とは別の書誌データを作成する。(→「目録情報の基準 第5版」4.2.2)

 同一資料から、同一の方法で作成された複製資料同士については、次のような扱いにする。

4.0.4C 〔データ要素の情報源〕

C1 出版を目的とした複製資料

 AACR2に指示された情報源に従う(→ AACR2 1.11等)。すなわち、複製資料自体に規定の情報源があれば、原則として、これによる。原本の情報は注記する。
 必要に応じて、原本のタイトル、著者等を、それぞれ、VTフィールド、ALフィールドに記録する。
 特に複製資料自体の情報源がない場合は、原本の規定の情報源による。

C2 原本代替資料

 原本の規定の情報源による。
 ただし、一般資料種別(GMD)、特定資料種別(SMD)、複製コード(REPRO) については、複製資料自体によって記録する。

C3 注文生産による複製資料

 出版を目的とした複製資料と同様に扱う。ただし、出版年については著作権表示年等を記録し、それぞれの製作年(複製の日付)を出版年とはしない。

4.0.4D 〔データ記入及び記入例〕

 原則として4.1以下に示した方法に従って記録する。ただし、次の点に留意する。

D1 (複製コード REPRO)

 cと記入する。

REPRO:c

D2 (版に関する事項 ED)

 原本代替資料であることを示す表示はEDフィールドには記録しない。

(誤)ED:[Private reproduction]

D3 (出版・頒布等に関する事項 PUB)

 原本代替資料は、「( : In-house reproduction)」と記録し、原本の出版・頒布等に関する事項はNOTEフィールドに記録する。

PUB:( : In-house reproduction)

 注文生産による複製資料のそれぞれの製作年は、必要に応じて、所蔵データのCPYRフィールドに記録する。

D4 (注記 NOTE)

 注記を記録する順序は、書誌的事項の順序による。
 出版を目的とした複製資料及び注文生産による複製資料の原本の情報は、原則として、NOTEフィールドに記録する。

NOTE:Reprint. Originally published: New York : Viking Press, 1948

 原本代替資料の場合は、原本の出版・頒布等に関する事項をNOTEフィールドに記録する。


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