目録システムコーディングマニュアル(CAT2020対応版)


[目次]
[前ページ]2.3.1 PTBL
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2.3.2 AL

2.3.2A 〔形式〕

AL 入力レベル 属性 フィールド長 繰り返し数
1) 2)
(Group Field)
著者名リンク
必須2* 可変長   24
    主記入フラグ (選択) (選択) (固定長) (1バイト) (1)
著者標目形 (自動付与) (必須1) (可変長) (254バイト) (1)
著者標目形のヨミ (自動付与) (必須2) (可変長) (254バイト) (1)
著者標目形のその他のヨミ (自動付与) (必須2) (可変長) (254バイト) (2)
著者名典拠データID (自動付与) (不使用) (固定長) (10バイト) (1)
その他の情報 (必須2**) (必須2**) (可変長) (254バイト) (1)

1) 著者名リンクを形成する場合 2)著者名リンクを形成しない場合

 * TRフィールド、及びPTBLフィールドの中位の集合書誌単位に、責任表示として記録されている個人、団体、会議に対応するデータは原則として必須2。他のフィールドに対応するデータは選択。
 **会議名の回次、年次、開催地は必須2。役割表示は選択。

2.3.2B 〔記述文法〕

 記述文法については、「付録6.1 図書書誌データの記述文法」を参照のこと。

2.3.2C 〔フィールド内容とデータ要素〕

 ALフィールドには、目録対象資料に関わる著者標目に関する情報、すなわち、主記入フラグ、著者標目形、著者標目形のヨミ、著者標目形のその他のヨミ、著者名典拠データID、その他の情報をデータ要素として記録する。
 ただし、著者標目形のその他のヨミについては、本項では取り扱わない。関連する各コーディングマニュアル等を参照のこと。

2.3.2D 〔フィールドの作成〕

D1

 TRフィールド、及びPTBLフィールドの中位の集合書誌単位の責任表示として記録されている個人、団体、会議等については、原則として、当該名称に対応する各ALフィールドを作成する。

TR:エルゴード理論とフォン・ノイマン環 / 伊藤雄二, 浜地敏弘 [著] ||エルゴード リロン ト フォン・ノイマンカン
AL:伊藤, 雄二(1935-)||イトウ, ユウジ <DA00418853>
AL:浜地, 敏弘||ハマチ, トシヒロ <DA0639396X>
TR:過去の世界でのぼうけん||カコ ノ セカイ デノ ボウケン
PTBL:講談社青い鳥文庫||コウダンシャ アオイ トリ ブンコ <  > 41-2 . { 魔法のベッド / メアリー=ノートン [著] ; 八木田宜子訳 ; 三木由記子絵||マホウ ノ ベッド } ; 2//ab
AL:Norton, Mary <>
AL:八木田, 宜子(1937-)||ヤギダ, ヨシコ <DA03442912>
AL:三木, 由記子(1952-)||ミキ,ユキコ <DA02665310>

D2

 EDフィールド、PUBフィールド、CWフィールド、NOTEフィールドに記録されている個人、団体、会議の名称等については、当該名称に対応する各ALフィールドを作成することができる。

TR:辞林21 / 三省堂編修所編||ジリン 21
NOTE:監修: 松村明, 佐和隆光, 養老孟司
AL:三省堂編修所||サンセイドウ ヘンシュウジョ <DA0088926X> 編
AL:松村, 明(1916-)||マツムラ, アキラ <DA00051045>
AL:佐和, 隆光(1942-)||サワ, タカミツ <DA00345829>
AL:養老, 孟司(1937-)||ヨウロウ, タケシ <DA00634291>

D3

 PTBLフィールドの親書誌のタイトル、責任表示として記録されている個人、団体、会議等については、当該名称に対応する各ALフィールドを作成することができる。

TR:力学 / 坪井忠二訳||リキガク
PTBL:ファインマン物理学 / ファインマン [ほか] 著||ファインマン ブツリガク <  > 1//b
AL:Feynman, Richard Phillips, 1918-1988 <DA00042463>
AL:坪井, 忠二(1902-1982)||ツボイ, チュウジ <DA00331937>

2.3.2E 〔データ記入及び記入例〕

E1(著者名リンクを形成する場合)

E1.1 主記入フラグ

 当該フィールドに記録された著者標目形が基本記入の標目である場合、アステリスク(*)を記録することができる。 (→ 付録 1.7 主記入フラグコード表)

TR:リーマン幾何学 : ビギナーズ・ガイド / フランク・モーガン著 ; 時田節訳||リーマン キカガク : ビギナーズ・ガイド
AL:*Morgan, Frank <DA02263113>
AL:時田, 節||トキタ, タカシ <DA05845352>

E1.2 著者標目形、及び著者標目形のヨミ

 リンク形成時に、自動的にリンク先著者名典拠データのHDNGフィールドの情報が記録される。

E1.3 著者名典拠データID

 リンク形成時に、自動的にリンク先著者名典拠データIDが記録される。

E1.4 その他の情報

 当該著者の役割を表す「著」「編」「訳」等の語句を記録することができる。

 当該著者標目が一連の回次を有する会議名である場合は、次の形式で会議の回次、年次、開催地をその他の情報として記録する。

TR:セボフルレン : 第34回日本麻酔学会総会シンポジウム(1987年4月) / 稲田豊編集||
セボフルレン : ダイ34カイ ニホン マスイ ガッカイ ソウカイ シンポジウム 1987ネン 4ガツ
AL:日本麻酔学会総会||ニホン マスイ ガッカイ ソウカイ <DA02416225> (第34回 : 1987 : 東京)

E2(著者名リンクを形成しない場合)

E2.1 主記入フラグ

 前記E1.1と同様の方法で記録することができる。

E2.2 著者標目形、及び著者標目形のヨミ

 著者標目形については、フィールド作成の根拠となった著者の標目形に基づいて記録する。(→ 8.2.1 9.2.1、10.2.1、11.2.1、12.2.1、13.2.1 HDNG)

 また、著者標目形のヨミについては、当該著者標目形(付記事項を除く)に対応するヨミを記録する。

E2.3 著者名典拠データID

 記録しない。

E2.4 その他の情報

 前記E1.4と同様の方法で記録する。

2.3.2F 〔フィールドの繰り返し〕

 記述ブロック、及びPTBLフィールドに記録されている個人、団体、会議の名称が複数あり、そのそれぞれに対応する著者標目を記録する場合は、その名称ごとにフィールドを繰り返す。

2.3.2G (選択事項)

G1

 EDフィールド、PUBフィールド、CWフィールド、NOTEフィールドに記録されている個人、団体、会議に対応するALフィールドを作成するかどうかは、各参加組織が選択する。

G2

 主記入フラグを記録するかどうかは、各参加組織が選択する。

G3

 著者名リンクは可能な限り形成する。しかし、既存の著者名典拠データとの同定が困難な場合はこれを形成しなくてもよい。

G4

 「その他の情報」に、著者の役割表示を記録するかどうかは、各参加組織が選択する。

TR:位相幾何学 / 河田敬義編||イソウ キカガク
AL:河田, 敬義(1916-)||カワダ, ユキヨシ <DA00883161> 編

 または、

TR:位相幾何学 / 河田敬義編||イソウ キカガク
AL:河田, 敬義(1916-)||カワダ, ユキヨシ <DA00883161>

2.3.2H 《注意事項》

H1

 記述ブロック、またはPTBLフィールドに記録されていない個人、団体、会議の名称に対し、ALフィールドを作成してはならない。

H2

 伝記、記念論文集の対象者は、その人物が当該資料中で著作を著していればALフィールドに記録するが、そうでなければALフィールドではなくSHフィールドに個人名件名として記録する。

H3

 例外として、和古書等、1書誌データに複数の出版物理単位を記述することが許容されている資料がある。(→2.0.3 出版物理単位
これらの書誌データでは、新たな巻冊次等の追加と共に、ALフィールドを追加することがありうる。

H4

 当該著者標目が基本記入の標目かどうかは、NCR1965年版、及びAACR2を準用し決定する。

H5

 PREBOOKデータセットでは、外部機関作成書誌データおよびNACSIS-CATの著者名典拠データに含まれる典拠情報を活用した自動リンク形成が行われている。
 PREBOOKデータセットにおいて、明らかに異なる著者名典拠データとリンクしている書誌データを発見した場合は、国立情報学研究所に報告する。(→第21章

H6

 リンク先のデータ要素が修正され、ALフィールドのデータ要素と一致しなくなった場合は、ALフィールドのデータ要素が自動的に更新され、リンク先のデータ要素と一致した形に修正される。*
 データ要素が自動的に更新される以前の段階で、書誌データを修正した場合にも、ALフィールドのデータ要素の更新が行われる(強制リンク)。
 *2020年8月3日現在、修正後1分に自動更新される設定となっている。

〔関連項目〕


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