総合目録データベースの品質管理は,三つの段階で行われる。
国立情報学研究所における品質管理は,総合目録データベースの全データを点検することが物理的に不可能であり,また,資料そのものを所蔵していないという制約のため,ごく限られたものとならざるをえない。国立情報学研究所の役割は,次のようなものとなる。
データ作成に当たっては,総合目録データベースを十分に検索し,重複データの作成を可能な限り回避するよう留意する必要がある。
また,データ入力を行った後は,登録するデータに誤りがないか否かを点検する必要がある。
解説(データ入力作業と点検)総合目録データベースへのデータ入力は,原則として,各参加組織において行われるが,PREBOOKデータセットについては,外部機関作成書誌データが機械的に登録され,その後所蔵を登録する際に各参加組織においてデータ確認が実施される。各参加組織においては,通常,記述対象資料が手元にあるので,最も正確にデータを把握することが可能である。
また,当初から正確なデータを入力することが,品質管理の上で最も効果的かつ効率的である。
データ入力担当者は,本基準,目録規則,コーディングマニュアル,システム操作法等を十分に理解する必要がある。
データの修正とは,本基準3.1.1で言及した流用入力時のデータ修正とは別のものであり,既に作成,登録済の総合目録データベース中のデータについて,内容の修正(追加,削除を含む)を行うことである。
原則総合目録データベースの共有データは,最初に入力されたデータをできる限り尊重する。すなわち,既に記録されたデータは,誤りがない限り,原則として,修正を行うことはない。ただし,項目内容の追加(入力レベルが選択である項目や,複数の項目内容が存在しうる項目等)は,必要に応じて行うことができる。
データ修正に当たっては,そのデータが異なる対象を表現することにならないよう,慎重な操作が必要である。
なお,詳細な修正指針については,コーディングマニュアルで定める。