更新により内容に追加、変更はあっても、一つの刊行物としてのまとまりが維持されている資料に適用する。この入力基準を適用する更新資料は、加除式資料、内容更新のつど媒体 (CD-ROM 等)が差し替えられる電子資料等である。更新されるウェブサイト等のオンライン資料は対象としない。単にバインダー形式で出版された資料や、バインダー等に紙片を年次(巻次)順に累積ファイルする資料は更新資料にはあたらないのでこの入力基準の対象としない。(→ 2.0.6 F1.2)
原則として、図書資料の書誌データの作成基準に従う。ただし、次の点に留意する。
書誌データの識別の基盤となるのは、当該更新資料の最新のイテレーションである。刊行中の各時点におけるタイトル・版表示等の相違は、資料の一部の更新で生じた状態の差異であるかぎり別書誌データ作成の根拠としない。ただし、刊行途中で他の資料との間に派生・吸収関係が生じた場合には、最新のイテレーションにもとづいて書誌データを修正し、必要に応じて新規に書誌データを作成する。
目録対象資料と既存データの内容を照合し、次の条件のいずれかに該当する相違が確認された場合は、新規データの作成が妥当である。
出版物理単位が複数に分かれる場合も、書誌データは個別に作成せず、全体を対象とする一つのデータを作成する。出版物理単位はVOLフィールドには記録しない。必要に応じて所蔵データ上に記録する。
原則として、最新のイテレーションを識別の基盤とする。各データ要素の情報源は、下記の規定による。
原則として、NCR2018の更新資料についての規定に従い、そこに規定がなければ図書資料のデータ記入の方法に従う。ただし、次の点に留意する。
出版物理単位はVOLフィールドには記録しない。
ただし、ISBNの説明語句をVOLフィールドに記録することができる。
刊行途中で変化があった場合は、最新のISBNを記録する。変化前のISBNはXISBNフィールドに記録する。
刊行途中で変化があった場合には、最新のISSNを記録する。変化前のISSNはOTHNフィールドに記録する。
情報源に、部編、補遺等のタイトルと、すべての部編、補遺等に共通するタイトルの双方が表示されている場合は、双方のタイトルを次のように扱う。
すべての部編、補遺等に共通するタイトルを共通タイトルとして、部編、補遺等のタイトルを従属タイトルとして扱う。共通タイトルと従属タイトルをあわせて本タイトルとして扱い、共通タイトル、従属タイトルの順に記録する。
TR:新所得税大成. 法令編||シン ショトクゼイ タイセイ. ホウレイヘン
部編、補遺等が、タイトルだけではなく、共通するタイトルに対する順序表示をも有する場合は、それも本タイトルに含めて、共通タイトル、順序表示、従属タイトルの順に記録する。
記録に際しては、従属タイトルの直前に、ピリオド、スペース ( . △) を置く。順序表示と従属タイトルを有する場合は、順序表示と従属タイトルの間に、コンマ、スペース(,△)を置く。
TR:Harvey on industrial relations and employment law / general editor, Bryn Perrins ; editors, Patrick Elias [and 24 others] VT:ET:Industrial relations and employment law NOTE:Description based on: Issue 107 (May 1994) NOTE:Title varies: Industrial relations and employment law, -June 1992; Harvey on industrial relations and employment law, 1992 July-
刊行途中で変化があった場合は、最新の責任表示を記録する。変化前の責任表示はNOTEフィールドに記録する。また、必要に応じてALフィールドも作成する。(→ 2.0.6 E1)
「版」等と表示されている場合でも、当該更新資料全体について別書誌(異版)との識別を示す「版表示」であるかどうかは慎重に判断しなければならない。
加除紙片番号(差替のリーフナンバー)等を意味する場合は、「改版」とみなさず、記録しない。必要に応じて、ローカルデータに記録する。
定期的な改訂、更新頻度を示す表示は、版表示として扱わない。刊行頻度として注記する。(→ 2.0.6 D8.6)
刊行途中で版表示に変化があった場合は、最新の版表示を記録する。変化前の版表示についてはNOTEフィールドに記録する。
刊行途中で変化があった場合は、最新の出版地等、出版者等を記録する。変化前の出版地等、出版者等はNOTEフィールドに記録する。
出版日付が2年以上にわたるときは、刊行開始日付と刊行終了日付をハイフン(-)で結んで記録する。
刊行中のときは開始日付を記録し、ハイフン(-)を続ける。出版日付が1年の中に収まる場合は、その年のみを記録する。
目録対象資料のタイトル・ページ等が差し替えられ、情報源に表示された出版日付が刊行開始日付とは明らかに考えられない場合は、刊行開始日付を推定して、角括弧([])に入れて記録する。
本項の規定は印刷形態のものに適用する。
印刷形態以外のものは、関連する本マニュアルおよびNCR2018各章の規定にしたがう。
ページ付けのある場合でも、ページ数は記録しない。専用バインダーがある場合は、識別の基盤としたイテレーションの冊数を記録し、和資料は「(加除式)」、洋資料は「(loose-leaf)」と付加する。専用バインダーがない場合は「冊(加除式)」または「volumes (loose-leaf)」)と記録する。
専用バインダーがある場合はバインダーの大きさを、専用バインダーがない場合は加除紙片の大きさを、センチメートル単位で記録する。保管するバインダーが私製の場合、バインダーの大きさは記録しない。
識別の基盤としたイテレーション全体で、出版物理単位によって大きさが異なる場合は、最小のものと最大のものをハイフンで結んで記録する。
刊行途中で専用バインダーの差し替え等により資料全体の大きさに変化があった場合は、最新のイテレーションでの大きさを記録する。変化前の大きさについては、NOTEフィールドに記録する。
刊行途中でタイトルに変化があった場合は、変化前のイテレーションにおける本タイトルは先行タイトルとして、コード「ET」を用いて記録し、タイトル関連情報、並列タイトル、並列タイトル関連情報は異形タイトルとして、コード「OH」を用いて記録する。
また、記録にあたっては、変化についての情報とともに、NOTEフィールドにも記録する。(→ 2.0.6 E1)
書誌データを作成または更新する場合は、識別の基盤とした時点を示す情報(年月次や加除紙片番号等)を必ず記録する。(→ 2.0.6 E1)
PUB:[New York] : M. Bender , 1975- NOTE:Description based on Release no. 14, August 1994
刊行途中でタイトルに変化があった場合は、その旨を、変化前のタイトル、変化のあった時点(年月次や加除紙片番号等)とともに記録する。(→ 2.0.6 E1)
刊行途中で責任表示に変化があった場合は、その旨を、変化前の責任表示、変化のあった時点(年月次や加除紙片番号等)とともに記録する。(→ 2.0.6 E1)
刊行途中で版表示に対象範囲や主題が変わったことを示す変化があった場合は、その旨を、変化前の表示、変化のあった時点(年月次や加除紙片番号等)とともに記録する。
刊行途中で出版地等、出版者等に変化があった場合は、その旨を、変化前の出版地等、出版者等、変化のあった時点(年月次や加除紙片番号等)とともに記録する。
その他、出版に関する特徴的または変則的な事柄について記録する。
NOTE:出版地の変化多し NOTE:Imprint varies
刊行頻度が資料に表示されている場合、「刊行頻度:△」または「Frequency:△」の導入語句に続けて、NCR2018 表2.13.3 刊行頻度を示す用語を用いて記録することができる。目録用言語として英語を用いる場合は、表中の英語の用語を用いる。
NOTE:刊行頻度: 季刊 NOTE:刊行頻度: 不定期刊 NOTE:Frequency: quarterly NOTE:Frequency: irregular
刊行途中で専用バインダーの差し替え等により資料全体の数量・大きさの変化があった場合は、その旨を、変化前の大きさ、変化のあった時点(年月次や加除紙片番号等)とともに記録する。
刊行途中にシリーズ表示に変化、追加または削除が生じた場合や、シリーズ番号に変化があった場合は、最新のイテレーションを反映して、既存のデータを修正する。
刊行途中で責任表示等に新たな著者の典拠形アクセス・ポイントを必要とする変化があった場合は、新しいデータを追加する。
更新により変化が生じた場合は、最新のイテレーションを識別の基盤としてTRフィールド等を書き換える。変化前の情報は原則として、変化のあった時点(年月次や加除式紙片番号等)とともに、NOTEフィールドに記録する。
(タイトル等変化以前) GMD: SMD: YEAR:1984 CNTRY:ja TTLL:jpn TXTL:jpn VOL: ISBN: XISBN: PRICE: TR:モモ・ウメ・スモモ・アンズ||モモ・ウメ・スモモ・アンズ PUB:東京 : 農山漁村文化協会 , 1984- PHYS:1 冊 (加除式) ; 26cm NOTE:表現種別: テキスト (ncrcontent), 機器種別: 機器不用 (ncrmedia), キャリア種別: 冊子 (ncrcarrier) NOTE:記述は刊行当初 (1984)による AL:農山漁村文化協会||ノウ サン ギョソン ブンカ キョウカイ
(タイトル等変化後) GMD: SMD: YEAR:1984 CNTRY:ja TTLL:jpn TXTL:jpn VOL: ISBN: XISBN: PRICE: TR:モモ・ウメ・スモモ・プルーン・アンズ||モモ・ウメ・スモモ・プルーン・アンズ VT:ET:モモ・ウメ・スモモ・アンズ||モモ・ウメ・スモモ・アンズ PUB:東京 : 農山漁村文化協会 , 1984- PHYS:1 冊 (加除式) ; 26cm NOTE:表現種別: テキスト (ncrcontent), 機器種別: 機器不用 (ncrmedia), キャリア種別: 冊子 (ncrcarrier) NOTE:記述は追録第15号 (2000)による NOTE:タイトルの変更: モモ・ウメ・スモモ・アンズ (-追録第14号 (1999))→モモ・ウメ・スモモ・プルーン・アンズ (追録第15号 (2000)-) AL:農山漁村文化協会||ノウ サン ギョソン ブンカ キョウカイ
原則として、図書資料の書誌データの修正に準ずる。(→ 第9章 図書書誌データ修正)
「更新資料」は、総合目録データベースでは、原則として、図書書誌データセットに入力する。(→ 「目録情報の基準 第6版」2.2.1)
更新を予定せず単にバインダー形式で出版された資料は、通常の「図書」として書誌データを作成する。また、バインダー等に紙片を年次(巻次)等の順に累積的にファイルするだけの資料は、雑誌書誌データセットに入力する。
所蔵する資料の出版物理単位は、必要に応じて所蔵データに記録することができる。また、資料刊行中に購入を中止した場合は、所蔵データに加除の状態を示す必要がある。
LDF:追録号数第77号 (平成2年)で加除中止 LDF:Sept., 1993 で加除中止