目録システム利用マニュアル


[目次]
[前ページ] 1.1 総合目録データベースとは
[次ページ] 1.3 総合目録データベースの検索
[索引]

1.2 目録システムにおける目録情報

 従来の図書館では、1枚のカード(カード目録)でその資料に関する情報を管理していました。

 これに対し目録システムでは、総合目録データベースの各データセットに、目録の情報を分類して記録・管理します。各データセットに記録・管理された個々の情報を、データと呼びます。

■カード目録と対応データセット

 「目録システム利用マニュアル 第8版」までの総合目録データベースでは、カード目録をそのままデータベース化したような構成を取っていました。以下の図に、カード目録の項目と総合目録データベースの各データセットとの関連を示します。ここでは、図書の目録を例に説明しています。

 従来のカード目録に記載されていた情報は、総合目録データベースでは、以下のように書誌記述、標目、所在情報(分類や登録番号)の部分ごとに、分類されます。分類された情報は、それぞれ対応するデータセットに記録され、データとして管理されます。関連するデータどうしは、リンクによって相互に結び付いています。


 分類された目録情報は、総合目録データベースでは以下のように記録されます。

●記述(書誌的事項)

 書誌データに記録されます。

 シリーズ名などを持つ場合は、シリーズ名の書誌的事項は親書誌データとして、各巻の書誌的事項は子書誌データとして記録されます。親書誌データと子書誌データとの関係は、書誌構造リンクによって示されます。

●標目および標目指示(トレーシング)

●所蔵情報(所在情報)

 所蔵に関する情報は、所蔵データに記録されます。書誌データと所蔵データの関係は、所蔵リンクによって示されます。

●目録規則2018年版への準拠

 なお、「目録システム利用マニュアル」第9版では、「日本目録規則2018年版」を適用するにあたって、データの構造の考え方を大きく転換しました。システム自体は大きく変わりませんが、この変更によって、上記で紹介したようなカード目録をもとにした考え方をやめ、よりインターネット上で扱いやすく、国際展開を視野に入れた形になりました。
 また、いくつかの用語の変更もあり、上記で紹介した「統一書名典拠データ」は「著作典拠データ」、「統一書名リンク」は「著作リンク」、「著者名標目」は「著者の典拠形アクセス・ポイント」、「統一タイトル標目」は「著作の典拠形アクセス・ポイント」と呼ぶことになります。
 新しい考え方の詳細は以下を参考にしてください。

■総合目録データベースのリンク

 下図に、各データ間のリンク関係の具体例を示します。

 IDとは、各データを識別するためのデータ固有の番号です。下図の書誌データの場合、書誌データの先頭にある「BN0171364X」がIDです。

 あるデータ内にリンク先データのIDを記録すると、双方のデータにリンク関係が形成されます。

 下図の例では、書誌データのIDが、複数の所蔵データに記録されています。これによりその書誌データと、書誌を所蔵する複数の図書館の所蔵データとの間でリンクが形成されます。

 また、書誌データのALという項目に、著者名典拠データID「DA00171014」が記録されています。これにより、書誌データと著者名典拠データの間でリンクが形成されます。



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