4.2　書誌検索

ここでは，書誌検索の概要及び操作方法について説明する。

■　雑誌書誌データ検索上の注意点

総合目録データベースでは，雑誌書誌データは原則として初号をもとに作られているので，初号以降の情報から検索すると，求める検索結果が得られない場合がある。

例：編者や出版者に変更があった場合，変更後の編者や出版者名ではヒットしないことがある。

雑誌書誌データはタイトルが変更になる（タイトル変遷）毎に別の書誌データが作られているので，タイトル変遷関係を考慮して検索すること。特に，同じタイトルのデータが複数存在する場合は，求める巻号と順序表示<VLYR>のデータを照合する必要がある。

タイトルが「紀要」「年鑑」「研究報告」「Annual report」「Bulletin」等の雑誌の場合，編者や著者が変更になる毎に別の書誌データが作られる。上記のタイトル変遷しているものと同様の注意が必要である。

モノグラフシリーズ，年鑑，要覧，会議録，Advanceものといった資料は，総合目録データベースでは「図書」「雑誌」双方のデータセットに登録されていることがある。

「雑誌」データセットを検索して該当するものが存在しない場合，「図書」データセットも検索する。

■　図書書誌データ検索上の注意点

図書のデータのうち，シリーズや全集，セットものの資料については，親書誌データ（シリーズや全集のセット全体の書誌データ）と子書誌データ（シリーズや全集の各巻の書誌データ）が作られている。

検索の際，親書誌データの情報と子書誌データの情報を混在して検索すると，総合目録データベースにヒットしないことがある。

例：タイトル<TITLE>に「岩波文庫」と「坊ちゃん」を同時に入力して検索しても，「岩波文庫」所収の「坊ちゃん」という書誌データは，総合目録データベースにはヒットしない。

多巻ものの資料は，各巻毎にそれぞれ書誌データが作られているものと，各巻を一つにまとめて書誌データが作られているものとがあるので，検索には注意が必要である。原則として，各巻毎に固有のタイトルを持つものは各巻単位で書誌データが作られる。

「固有のタイトル」については，『目録情報の基準』を参照する。

■　書誌検索の流れ

書誌検索の流れ ▼	複写依頼または貸借依頼を選択する。
書誌検索 ▼	検索対象データセット（図書または雑誌）を選択し，タイトル，ISBN，ISSNなどで検索する。
内容の確認	書誌データの内容を詳細表示して，求める書誌データであるか確認する。

■　書誌検索例１：タイトルで検索する

依頼館は，雑誌論文の複写依頼を行うため，雑誌の書誌検索を行う。
雑誌のタイトル等：「国文学解釈と鑑賞」Vol.65, No. 1 (2000)

1　複写依頼業務の選択
新規に複写依頼を行うための検索なので「複写依頼」を選択する。

2　検索対象データセットの選択
新規に雑誌論文の依頼をするので，新規依頼の「雑誌」を選択する。

3　書誌検索
依頼する雑誌のタイトルやISSN等による検索を行い，書誌データが存在するか確認する。

「検索」ボタンをクリックする。

4　書誌データの簡略表示
タイトルのヨミに「コクブンガク」と「カイシャク」を含む書誌データが検索され，総合目録データベースにヒットする。

5　書誌データの選択
求める書誌データが簡略表示中に存在する場合，詳細表示で確認する。

詳細表示するために，表示するデータの書誌データIDをクリックする。

求める書誌データが一覧にない場合は，検索条件を変えて再検索する。

6　書誌データの確認
詳細表示により書誌データを確認する。

簡略表示に戻る場合は，「簡略一覧に戻る」ボタンをクリックする。

ヒント

参照データセットの選択
WebUIPでは，書誌検索の際，図書・雑誌とも参照データセットに和・洋の2種類を選択できる。例えば，洋雑誌を検索する際に参照データセットの「洋雑誌」を選択すると，総合目録データベースに該当書誌がヒットしなかった際，洋雑誌に対応する参照データセットが自動的に検索される。
これは，図書書誌・雑誌書誌の参照データセットが，それぞれ和・洋2種類のグループに分けて設定してあるためである。
参照：2.1「参照データセットの種類」