目録システムコーディングマニュアル(NCR2018対応版)


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4.2.5 PHYS

4.2.5A 〔形式〕

PHYS 入力レベル 属性 フィールド長 繰り返し数
(Group Field)
形態に関する事項
必須2       1
    数量 (必須2*1 (可変長) (254バイト) (無)
 その他の形態的細目 (選択) (可変長) (254バイト) (無)
 大きさ (必須2) (可変長) (254バイト) (無)
 付属資料 (選択) (可変長) (254バイト) (無)
*1 資料が完結している場合、又は総数が判明している場合は、コア・エレメントである。

4.2.5B 〔記述文法〕

 記述文法については、「付録6.3 雑誌書誌データの記述文法」を参照のこと。

4.2.5C 〔区切り記号〕

ア)その他の形態的細目の前に、スペース、コロン、スペース (△ : △) を置く。
イ)大きさの前に、スペース、セミコロン、スペース (△ ; △) を置く。
ウ)付属資料の前に、スペース、プラス、スペース (△ + △) を置く。
エ)付属資料の形態的細目を記録する場合は、スペース、丸括弧 (△( ))で括る。

4.2.5D 〔フィールド内容とデータ要素〕

 PHYSフィールドには、目録対象資料の数量、その他の形態的細目、大きさ、及び付属資料などの情報をデータ要素として記録する。

4.2.5E 〔データ要素の情報源〕

 PHYSフィールドのデータ要素の情報源は、当該出版物全体とする。(→ 4.0D2,D3

4.2.5F 〔データ記入及び記入例〕

F1 (データ記入の原則)

 PHYSフィールドのデータ要素は、キャリア種別によって形態的表示を選択する。各項目で特に規定されていない事項については、目録規則の規定に従ってデータ記入を行う。

F2 (数量)

F2.1 (刊行中の逐次刊行物)

 刊行中のものは数量を記録せず、キャリア種別の用語のみを記録する。印刷資料の場合は、キャリア種別の用語は記録せず、「冊」又は「volumes」を記録する。

 
PHYS:冊 ; 23cm 
PHYS:冊 ; 17-19cm
PHYS:volumes
PHYS:microfiches 
PHYS:wall charts

F2.2 (完結した逐次刊行物)

 完結した逐次刊行物については、以下のように記録する。

ア)和逐次刊行物
キャリア種別の用語と数量をアラビア数字で記録し、それに続けて、単位名称を記録する。印刷資料の場合は、キャリア種別の用語は記録せず、数量と「冊」のみを記録する。
イ)洋逐次刊行物
数量をアラビア数字で記録し、それに続けてキャリア種別の用語を記録する。印刷資料の場合は、キャリア種別の用語は記録せず、数量と「volumes」のみを記録する。
修正しようとする参加館が刊行された全巻(号など)を所蔵していない場合でも、VLYRフィールドに初号・終号の記録があり、途中の巻号の状況に巻の後戻りや飛躍がないことが、記録の他の部分(登録された所蔵データなど)から、十分推測される際は、数量を記録することができる。(NACSIS独自規定)
VLYR:第1集 (1959)-第5集 (1963)
PHYS:5冊 ; 21cm
VLYR:Vol. 1, no. 1 (Jan. 1986)-vol. 2, no. 3 (Mar. 1987)
PHYS:2 volumes
VLYR:No. 1 (1970)-no. 25 (1976)
PHYS:25 volumes
VLYR:1980 (1980)-1984 (1984)
PHYS:4 volumes
NOTE:Annual
NOTE:Each volume issued in 2 parts 
NOTE:Volume for 1981 not published
VLYR:No. 1 (Jan. 1985)-no. 12 (Dec. 1985)
PHYS:12 volumes
NOTE:No. 8/9 issued in combined form
VLYR:Volume 1 (1898)-volume 142 (1961)
PHYS:140 volumes
NOTE:Volumes 89 and 92 not published
PHYS:マイクロフィルム・リール8巻 ; 10cm , 35mm 
PHYS:16 microfilm reels
PHYS:32 microfiches (3027 frames)

F3 (その他の形態的細目)

 識別の基盤とした号に、図(グラフも含む)、肖像写真、地図などがあるならば、その他の形態的細目に、必要に応じて、図や色彩についての情報をデータ要素として記録することができる。識別の基盤とした号には現れないが、その後の号には一貫して、あるいは非常にしばしば現れる時も、同様に記録することができる。
 ある巻のみ、あるいはある年代以降にのみ現れる(又は現れない)場合は、PHYSで記録せず、必要ならNOTEフィールドに記録する。
 広告ページの図などは無視する。
 データ記入にあたっては、2.2.4F3.2~F3.3の規定に従う。

PHYS:volumes : illustrations, map
PHYS:1 microfilm reel : illustrations (some color)

 マイクロ形態の極性等、NCR2018#5.15図、#5.17色彩以外のエレメントについては、その他の形態的細目への記録は行わない。必要に応じて、NOTEフィールドに記録を行うことができる。

(極性がある場合の記録例)
NOTE:Polarity: positive

F4 (大きさ)

F4.1 (原則)

 逐次刊行物の大きさは、NCR2018の#2.18の指示に従って記録する。

 冊子の場合は、資料の外側の寸法をセンチメートルの単位で、端数を切り上げて記録する。
 2点以上の部分からなる、大きさの異なる資料は、最小のものと最大のものをハイフンで結んで記録する。

PHYS:冊 ; 22cm 
PHYS:20冊 ; 26 × 37cm
PHYS:volumes : illustrations ; 20 × 8 cm 
PHYS:108 volumes : illustrations ; 20 × 32 cm 
PHYS:100冊 ; 20-32cm
PHYS:100 volumes : illustrations ; 25-28 cm 
PHYS:マイクロフィルム・リール2巻 ; 35mm 
PHYS:filmstrips : color ; 35 mm
PHYS:1 microfilm reel ; 13 cm, 35 mm

F5 (付属資料)

F5.1 (原則)

 定期的刊行を意図し,かつ逐次刊行物本体と組み合わせて使用することを意図したすべての資料(本体 + カセット・本体 + CD-ROM・本体 +マイクロフィルム・本体 + Directory・本体 + 解答集など)は、キャリア種別ごとに、キャリア種別と数量を記録し、必要に応じてその他のエレメントも対応させて記録する。必要に応じて付属資料自体の形態に関する事項を付記してもよい。

PHYS:5冊 ; 27cm + コンピュータ・ディスク枚 
PHYS:冊 ; 28cm + オーディオカセット巻 
PHYS:volumes : illustrations ; 21 cm + slides

 機器種別が「機器不用」の資料が付属資料の場合は、キャリア種別は記録せず、必要に応じて数量及びその他のエレメントを対応させて記録する。

PHYS:7冊 ; 22cm + 別冊 (21p ; 22cm)
 付属資料の刊行頻度については、NOTEフィールドに記録する。(→ 4.2.7F3.5.1


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