目録システムコーディングマニュアル(NCR2018対応版)


[目次]
[前ページ]0.1.1 図書と逐次刊行物
[次ページ]0.2 新規データ作成の指針

0.1.2 和資料と洋資料

 総合目録データベースのデータセット上は、和資料と洋資料の区別はない。「日本目録規則2018年版(NCR2018)」適用前は、準拠する目録規則が異なるため、本マニュアルでは、和資料と洋資料とを区別していた。NCR2018適用後は、和資料洋資料ともに「日本目録規則2018年版(NCR2018)」を適用するが、一部の細則では和資料洋資料で異なる扱いを行う箇所がある。また、データの記述に当たって適用する目録用言語は,原則として日本語資料,中国語資料,韓国・朝鮮語資料については日本語,左記以外の資料については英語とする。

 なお、日本語および英語等のラテン文字以外で書かれた資料のうち、中国語、韓国・朝鮮語、アラビア文字、タイ文字、デーヴァナーガリー文字資料、それら以外全てに関する特殊文字・特殊言語資料については、別途定められている規則も参照すること。

0.1.2A〔通則〕

 資料が和資料であるか洋資料であるかは、原則として、規定の情報源に表示されたタイトルの言語による。

 日本語、中国語、韓国・朝鮮語のタイトルを持つ資料(TTLLフィールドに記録されているコードがjpn、chiまたはkor)については和資料として、また、日本語、中国語、韓国・朝鮮語以外のタイトルを持つ資料(TTLLフィールドに記録されているコードがjpn、chi、kor以外)については洋資料としてデータを作成する。

 ただし、本文の内容からみて不適当と考えられる場合は、本文の言語によることができる。

 例えば、タイトルの言語は英語(TTLLフィールドに記録されているコードがeng)だが、本文の言語が日本語である場合(TXTLフィールドに記録されている主たる言語のコードがjpn)は、検索・利用の便宜を考慮して和資料としてデータを入力することができる。

 上記条項に照らしても和洋の判断が困難なときは、最終的な判断材料として、出版国をもとにする。
 すなわち、出版国に日本語、中国語、韓国・朝鮮語を公用語として使用している国が含まれている場合は和資料、それ以外の場合は洋資料として登録する。

 雑誌書誌データセットにおける和洋区分は、最終的には国立情報学研究所による確証作業により決定する。

0.1.2B (選択事項)

 音楽資料を登録する場合、以下の規定に従い、和資料か洋資料かを選択する。

 各参加組織は下記1)、2)のいずれかの方法を選択する。
1) 前記の通則に従い、和洋いずれの資料として登録するかを決定する。
2) タイトルの言語、本文等の言語が日本語、中国語、韓国・朝鮮語であるかどうかは問わず、一括して洋資料として登録する。
 なお、「音楽資料」とは、以下の1)~4)のいずれかに該当するものである。
1) 楽譜資料(GMDがcまたはf)
2) マイクロ形態(GMDがh)で、その内容が楽譜であるもの
3) 音楽録音資料(GMDがs)
4) 映画(GMDがm)、ビデオ(GMDがv)のうち、内容が楽曲等の演奏であるもの(音楽作品名の典拠形アクセス・ポイントが適用可能なもの等)

 上記に該当する資料については、和洋両方の形式で登録されていても、重複とはみなされない。

0.1.2C 〔例〕

タイトルも本文も日本語の場合(和図書資料)
TTLL:jpn TXTL:jpn
TR:万葉集 : 御物金沢本

タイトルは外国語であるが、本文は日本語で、洋資料であると判断するのが不適当である場合(和図書資料)
TTLL:eng TXTL:jpn
TR:Book keeping / 松本公文 [ほか] 著
NOTE:本文は日本語

音楽資料は一括して洋資料として登録することを参加組織が選択した場合(選択事項)(洋図書資料)
GMD:c SMD:c
TTLL:jpn TXTL:jpn
TR:夕鶴 : 歌劇 / 木下順二作 ; 團伊玖麿作曲

0.1.2D 《注意事項》

D1

 本項に定める通り、データ登録の際には、準拠すべき目録規則に従う。
 ただし,PREBOOKデータセット中の書誌データや参照データセットからの流用入力によって作成された書誌データは,作成元の目録規則に基づいた記述を許容する。

(例) 
TR:Vichy's double bind : French collaboration between Hitler and Mussolini during the Second World War / Karine Varley, University of Strathclyde
(RDA本則に基づいて、責任表示に所属団体の名称も記録されているが、修正は任意である)

D2

 原則として、同一書誌データは同一の目録規則に基づき記述されていることが望ましい。

〔関連項目〕

 タイトルの言語、本文の言語については、以下の項目を参照のこと。


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