目録システムコーディングマニュアル(NCR2018対応版)


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5.1.4.2 SAF

5.1.4.2A 〔形式〕

SAF 入力レベル 属性 フィールド長 繰り返し数
1) 2)
(Group Field)
からも見よ参照形
選択 可変長    32
   名称 (自動付与) (必須1) (可変長) (254バイト) (1)
識別要素 (〃) (必須2) (可変長)
名称のヨミ (〃) (必須2) (可変長) (254バイト) (1)
名称のその他のヨミ (〃) (必須2) (可変長) (254バイト) (2)
データID (〃) (不使用) (固定長) (10バイト) (1)

 *1):参照リンクを形成する場合、2):参照リンクを形成しない場合

5.1.4.2B 〔記述文法〕

記述文法については、「付録6.5 著者名典拠データの記述文法」を参照のこと。

5.1.4.2C 〔フィールド内容とデータ要素〕

C1

 SAFフィールドには、相互参照先の著者名典拠データの典拠形アクセス・ポイントを記録する。
 相互参照先の著者名典拠データとリンク関係を成立させた場合には参照先のデータIDが含まれる。

 名称のその他のヨミについては、本項では取り扱わない。関連する各コーディングマニュアル等を参照のこと。

C2

 SAFフィールドは、複数の典拠形アクセス・ポイントを持つ個人において、それぞれを関連づけるために設けられたフィールドである。
同一人物に対して複数の名称が知られている場合、その名称をSFフィールドに記録するかSAFフィールドに記録するかは次の点を考慮して判断する。すなわち、次のような場合は、SAFフィールドに記録する。

(1) ある時期に、その名称を恒常的に使用し、その名称の下に複数の著作が知られている
(2) ある分野で、その名称を恒常的に使用し、その名称の下に複数の著作が知られている
一方、ある特定の著作のみにしか用いられていない、あるいは著作物ごとに名称を変更している場合は、SFフィールドに記録する。

5.1.4.2D 〔データ記入及び記入例〕

D1

 相互参照先のデータとリンク関係を成立させる場合は、システムが自動的に参照先の典拠形アクセス・ポイント(HDNG)をSAFフィールドに埋め込むので、目録作成者は記録する必要はない。

HDNG:折口, 信夫, 1887-||オリクチ, シノブ
SAF:釈, 迢空, 1887-||シャク, チョウクウ <DA05613561>
HDNG:塙, 陽子||ハナワ, ヨウコ
SAF:福地, 陽子||フクチ, ヨウコ <DA02864860>
NOTE:旧姓:福地

D2

 相互参照先のデータとリンク関係を成立させない場合は、目録作成者が参照先の典拠形アクセス・ポイントと一致した形を記録する。

D3

 ある特定の著者に対し、複数のアクセス・ポイントが作られるのは次のような場合がある。

(1) 改姓が発生した場合
結婚や養子等の関係上、姓が変わることがある。このような改姓が発生した場合、改姓前・改姓後の双方で著作があれば、それぞれの名称をアクセス・ポイントとして採用する。(NCR2018 #6.1.3.1A 別法を適用)
(2) 複数のペンネームを著作の分野、あるいは媒体によって明確に使い分けている場合
本名とペンネーム、あるいは複数のペンネーム同士を著作の分野や内容、又は媒体などによって明確に使い分けていることがある。このような使い分けがなされている場合は、それぞれの名称を典拠形アクセス・ポイントとして採用することができる。
ただし、あまりに頻繁にペンネームを変更するなど、使い分けているとはいいがたいときには、最初に典拠データ作成時に使用した目録対象資料にある形、若しくは最も一般的によく知られた形をもって唯一のアクセス・ポイントを決定し、その他の形はSFフィールドに記録する。(NCR2018 #6.1.3.1B を適用)
(3) ある特定の名称が知られており、かつその名称が変更されることがある場合
例えば、ある一時期においてよく知られていた名称が、何らかの都合で変わることがある((1)の場合は除く)。そのようなとき、変更の前と後とをそれぞれアクセス・ポイントとして採用することもできる。(NCR2018 #6.1.3.1A 別法を適用)
(例) 千代の富士, 貢 ⇔ 陣幕, 貢 ⇔ 九重, 貢
 (更に本名は別にあるが、こちらの方がよく知られており、かつ変更される)

5.1.4.2E 〔フィールドの繰り返し〕

 からも見よ参照形が複数存在する場合は、SAFフィールドをその数だけ繰り返して記録する。

5.1.4.2F 《注意事項》

F1

 リンク関係を成立させない場合とは、その名称での著書があることが知られているが、総合目録データベースにはまだその資料が登録されていないような場合がある。

F2

 SAFフィールドに字体の相違による参照形、使用した目録規則の相違によるアクセス・ポイント等、本来ならば別途に典拠データを作成しない形を記述してはならない。これらは、必要に応じてSFフィールドに記録する。

F3

 SAFフィールドに対して、なぜ参照としたのか、どのような参照であるのかといった説明的文言、いわゆる「説明付き参照」は記録してはならない。これらは、必要に応じてNOTEフィールドに記録する。


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