著者名典拠データセットへのデータ登録に際しては、以下の指針にしたがって、既存の典拠データと目録対象資料の著者の典拠形アクセス・ポイントとが対応するものであるかどうかの判断を行う。
既存の著者名典拠データと目録対象資料の著者の典拠形アクセス・ポイントとが、対応するものであるかどうかは、典拠データのアクセス・ポイントや注記のフィールドのデータと、目録対象資料の著者に関する情報とを慎重に比較・検討し、かつ、典拠データとリンク関係にあるデータ中のデータ要素を検討することによって判断する。
名称の相違は、新規データ作成の根拠となる。
個人の名称において、同一人物が著作の内容などによって複数の名前を使い分けている場合は、名称の相違と判断し、新規に典拠データを作成する。
(例) 堤, 清二 ⇔ 辻井, 喬
個人の名称において日本名で、改姓改名の前後の名前でそれぞれ著作がある場合は、名称の相違と判断し、新規に典拠データを作成する。
家族が新旧の名称で資料と結びつくか、または双方の名称で知られている場合は、名称の相違と判断し、新規に典拠データを作成する。
団体の名称において、組織の改編、再編、統廃合などに伴う名称の変更は、名称の相違と判断し、新規に典拠データを作成する。
(例) 城西歯科大学 ⇔ 明海大学
B1.1.2からB1.1.5に従い、それぞれ典拠データを作成した場合は、各典拠データの間に、からも見よ参照リンク形成をすることが望ましい。
次のような場合は、名称の相違とはしない。
(例) 澁澤, 龍彦 ⇔ 渋沢, 竜彦 加古, 里子 ⇔ かこ, さとし Shakespeare ⇔ Shakspere, Shakespear
(例) NHK ⇔ 日本放送協会 LA ⇔ Library Association
上記のような場合には、既にある典拠データ中に、から見よ参照として異形アクセス・ポイントを記録する。
識別要素の相違は、新規データ作成の根拠となりうる。
例えば、次のような場合は、新規に典拠データを作成することが多い。
しかし、次のような理由は、新規データ作成の根拠とはならない。
名称のヨミの相違だけでは、新規に典拠データを作成するかどうかを判断してはならない。
必ず、フィールドの他のデータ内容、あるいは他のフィールド中のデータ内容をチェックする必要がある。
注記には、既存の典拠データのアクセス・ポイントと、目録対象資料の著者の典拠形アクセス・ポイントとが、対応するものであるかどうかを判断するために重要な情報が記録されている。したがって、注記の内容については充分検討する必要がある。しかし、注記の内容の相違のみでは、新規に典拠データを作成するかどうかを判断してはならない。
上記で示された以外のフィールドについては、個々のフィールドの有無や、フィールド中のデータ内容の相違のみによって、新規に典拠データを作成することはない。