データベース仕様には、以下の3種類があります。ここでは、各データベース仕様の見方について説明する。
検索仕様とは、CAT/ILLシステムにおいて検索を行う場合の各フィールドの定義である。この仕様により、どのフィールドでどのような検索が可能か、どのような正規化が行われているのかなどが分かる。表は次のような項目からなる。
1 | フィールド | : | フィールドの名称である。 |
2 | 説明 | : | フィールドの説明である。 |
3 | SEARCH | : | ○印は、そのフィールドがSEARCHメソッドで検索可能であることを示す。 |
4 | 前方一致 | : | SEARCH可能なフィールドで、前方一致検索が可能かどうかを示す。 |
5 | 正規化 | : | 正規化の種類を示す。 |
6 | 検索キーの再作成 | : | 入力された検索キーに対して、検索用インデクス作成仕様と同じ処理をかけるかどうかを示す。例えば、_TITLE_フィールドに入力された「タイトル」と「著者名」からなる検索キーに対しては、TITLEKEY作成仕様と同様の処理を行い、タイトル中の単語単位の検索キーを作成した上で、SEARCHを実行する。 |
7 | SCAN | : | ○印は、SEARCHによって作成した検索集合に対して、SCANメソッドで文字列検索が可能であることを示す。 |
8 | 備考 | : | その他補足事項がある場合は、ここに示す。 |
●正規化の種類
検索キーとして入力した文字は、以下の仕様に従って変換される。
●その他の検索仕様
全検索キーで共通の検索仕様以外に、以下の検索仕様がある。この仕様は、項目ごとに適用の有無が決められている。
ローマ字/キリル文字/ギリシャ文字の小文字を、大文字に変換 | |
1バイトのカタカナ(半角)を、2バイトのカタカナ(全角)に変換 | |
ローマ字/キリル文字/ギリシャ文字の大文字を、小文字に変換 | |
特定の文字列の除去(長音/ハイフン/マイナス/ダッシュ) | |
踊り文字、デリミタの除去 | |
ひらがなを、カタカナに変換 |
転送仕様とは、CAT/ILLシステムにおいてデータを取得・表示するときの各フィールドの定義である。この仕様により、どのようなフィールドが転送されて、各フィールドのフォーマットがどのようになっているかが分かる。表は次のような項目からなる。
1. | フィールド | : | フィールドの名称である。 |
2. | 説明 | : | フィールドの説明である。 |
3. | 属性 | : | CHARは文字種が1バイト(英数字)のみで固定長文字列であることを、VARCHARは可変長文字列であることを示す。 |
4. | データ長 | : | CHAR属性の場合はフィールドの文字数を、VARCHAR属性の場合はフィールドの最大文字数を示す。 |
5. | 繰り返し | : | フィールドの最大繰り返し回数を示す。 |
6. | Edit-Type | : | RETRIEVEメソッド等で、各Edit-Typeを指定した時に転送されるフィールドを示す。Edit-Type-1は簡略表示に相当し、Edit-Type-2は詳細表示に相当する。Edit-Type-9を指定した時は、検索用インデクスを含めた全フィールドが転送される。 |
7. | 旧CATフィールド名 | : | 旧CATシステムでのフィールド名称である。 |
更新仕様とは、CAT/ILLシステムにおいてデータを更新する時の各フィールドの定義である。この仕様により、更新時にそのフィールドが必須かどうか、各フィールドのフォーマットがどうなっており、どのような正規化やデータチェックが行われるかが分かる。表は次のような項目からなる。
●INSERT、UPDATE
INSERTメソッド(CATP仕様書4.8)とUPDATEメソッド(CATP仕様書4.9)のObject-Body内のTagについて示す
●データ長
データ長は文字数で表す。
●フィールド編集
フィールドの値をデータベースに格納する際に、サーバが行う値の編集の内容である。
●正規化
フィールドの値をデータベースに格納する際にサーバが行う正規化の内容を、以下に示す。
変換前 | 変換後 |
2バイト(全角)英数字 | 1バイト(半角)英数字 |
1バイト(半角)カナ | 無条件に2バイト(全角)カナ |
CAP | 大文字 |
SML | 小文字 |
●チェック
code:コードの存在チェックを行う。