日本目録規則2018年版(以下「NCR2018」という。)は、それまでの日本目録規則1987年版(以下「NCR1987」という。)を抜本的に見直し、準国際的に普及している目録規則であるRDAとの相互運用性を意識して策定されている。RDAは、FRBR、FRAD、FRSADといった実体関連分析の手法を使用した概念モデルに基づいており1、その概念モデルは実体、関連、属性を構成要素としている。
NACSIS-CATの国際標準への対応を進めるため、NACSIS-CATが準拠する目録規則をNCR2018に変更する。RDAは、「英米目録規則第2版」(以下「AACR2」という。)の後継の目録規則ではあるが、頻繁な更新が行われ、オンライン共同分担目録方式に必要な統一的な運用方針を常に更新することが困難であること、NCR2018は洋資料の運用も想定された規則であることから、和資料と洋資料の目録規則をNCR2018に統一する。目録用言語は従来通り、和資料は日本語、洋資料は英語とする。
以下は、NACSIS-CATとの比較を行うため、NCR2018の「第0章総説」について項目を引用しつつ概説する。なお、「第0章総説」のうち、#0.1~#0.2、#0.4、#0.5.7~#0.5.9、#0.6~#0.9、付表は割愛している。