目録対象資料にかかわるデータ登録に際しては、0.2.1~0.2.6に示される指針に従って、総合目録データべースの各データセット中の既存データが当該資料に対応するものであるかどうかの判断を行う。
また、既存データが存在しない場合は、各参照データセット中のデータが当該資料に対応するものであるかどうかの判断を行う。
既存データ(又は参照データ)のデータ要素(及び区切り記号)が不正であることが明白な場合は、当該データ要素等の修正後の形を想定し、当該修正形と目録対象資料の対応関係の確認を行う。
既存データが目録対象資料に対応すると認められる場合は、当該データを使用して所蔵登録を行う。
また、必要に応じて、当該既存データの修正を行う。
既存データの修正の方法については、第2部で解説を行う。
既存データが目録対象資料に対応すると認められない場合は、新規データを作成し総合目録データべースに登録する。
新規データの作成方法は、手動による流用入力と新規入力、システムによって自動的に行われるシステム登録の3通りがある。
流用入力は、参照データセット中の該当データ又は参照データセット若しくは総合目録データベース中の類似データを利用して新規データを作成し、総合目録データべースに登録する方法である。
流用入力においては、必要に応じてデータ修正を行う。
新規入力は、参照データが目録対象資料に対応すると認められない場合に、目録担当者が独自に新規データを作成し、総合目録データべースに登録する方法である。
なお、目録対象資料に対応する他の目録作成機関等の記録(冊子体の蔵書目録、印刷カード等)を参照して新規データを作成する場合、目録対象資料に対応する参照データが存在しても当該データを利用せずに新規データを作成する場合等は、便宜上、新規入力として扱う。
新規入力におけるデータ記入の方法については、第1部で解説を行う。
システム登録は、外部機関が作成した書誌データを、あらかじめ機械的に総合目録データベースに登録する方法である。
図書書誌データセットにおけるシステム登録は、外部機関作成書誌データをPREBOOKデータセットに機械的に登録することを指す。システム登録された書誌は、目録担当者が所蔵を登録することで、BOOKデータセットに移動する。
目録対象資料に対応する参照データが存在する場合、当該データを利用して流用入力を行うか、それとも当該データは利用せずに新規入力を行うかは、各参加組織が自由に選択できる。ただし、全国書誌作成機関等が作成したデータとのリンク担保の観点から、参照データの利用が望ましい。
新規入力において他の目録作成機関等の記録を参照するかどうかは、各参加組織が自由に選択できるが、作業軽量化の観点から、既存類似データの参照が推奨される。
原則として既存データが目録対象資料に対応すると認められる場合は、新規データを作成してはならない。
例えば、次のような理由は、新規データ作成の根拠とはならない。
例) ・出版日付を刷年に修正する。 ・自校の教員が関わる資料について、規定の責任表示に該当しなくても著者の典拠形アクセス・ポイント(ALフィールド)に記録する。
これらの場合は、必ず、当該既存データを使用してデータ登録を行う。
ただし、1)については、当該データの修正を行う必要がある。
逆に、2)については、当該データをそのまま使用する。決して、当該データの修正を行ってはならない。
既存データが目録対象資料に対応すると認められない場合は、当該既存データを使用してデータ登録を行ってはならない。
この場合は、必ず、新規データを作成し、当該新規データを総合目録データべースに登録する。決して、既存データを目録対象資料に合わせて修正してはならない。
図書書誌データセットにおいて、目録対象資料に対応すると認められた既存データ内に修正内容を発見した場合、既存データを修正するか、あるいは書誌データを新規作成するかについては、第2部で解説を行う。(→第9章 図書書誌データ修正)