目録システムでは、他の目録作成機関によって作成されたデータ(MARC)を利用できます。参照データセットとは、目録システム用にMARCを変換したものです。
総合目録データベースに新たな目録を登録する際に、参照データセットのデータを流用できます。これにより、新たに登録するデータの内容をすべて入力する必要がなくなります。
参照データセットのデータは、以下の点で総合目録データベースと異なります。
●データ間のリンクが存在しない
総合目録データベースに存在する、書誌データ−書誌データ、書誌データ−典拠データ間のリンクがないため、リンク参照を行うことはできません。
●所蔵データがない
国立図書館で作成した参照データセットの場合、その図書館で当該資料を所蔵していることになります。しかし、所蔵データは総合目録データベースには存在せず、リンク関係もありません。所蔵データに相当する請求記号、登録番号等は、参照データセットの書誌データ中に記録されています。
●データを修正できない
参照データセットのデータそのものを修正することはできません。必要な場合は、いったん総合目録データベースに取り込む操作を行ってから、総合目録データベース中のデータとして修正を行います。
以下の表は、利用できる参照データセットの一覧です。
●図書書誌の参照データセット
参照データセット名 | 説明 | 種別 | 作成機関 |
JPMARC | JAPAN/MARC(図書) | 和 | 国立国会図書館 |
TRCMARC | TRC MARC | 和 | 図書館流通センター |
USMARC | USMARC(books) | 洋 | 米国議会図書館 |
USMARCX | USMARC (maps, music, visual materials) | 洋 | 米国議会図書館 |
GPOMARC | GPO MARC | 洋 | 米国政府印刷局 |
UKMARC | UK MARC | 洋 | 大英図書館 |
DNMARC | Deutsche Nationalbibliograhie | 洋 | ドイツ国立図書館 |
CHMARC | China MARC | − | 北京図書館(中国国家図書館) |
REMARC | USMARC(遡及的機械可読目録) | 洋 | 米国議会図書館 |
KORMARC | KORMARC | − | 韓国国立中央図書館 |
RECON* | 総合目録データベース | − | 国立情報学研究所 |
●雑誌書誌の参照データセット
参照データセット名 | 説明 | 種別 | 作成機関 |
JPMARCS | JAPAN/MARC(逐次刊行物) | 和 | 国立国会図書館 |
USMARCS | USMARC(serials:逐次刊行物) | 洋 | 米国議会図書館 |
●目録システム間リンク
Z39.50、SRUクライアント機能を使うことによって、BNE (Biblioteca Nacional de España)などの外部機関の提供データの参照利用が可能です。
●著者名典拠の参照データセット
参照データセット名 | 説明 | 種別 | 作成機関 |
JPMARCA | JAPAN/MARC(著者名典拠) | 和 | 国立国会図書館 |
USMARCA | USMARC(name authorities) | 洋 | 米国議会図書館 |
●著作典拠の参照データセット
参照データセット名 | 説明 | 種別 | 作成機関 |
USMARCT | USMARC(name authorities) | 洋 | 米国議会図書館 |