目録システムコーディングマニュアル(CAT2020対応版)


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7.2.5 PHYS

7.2.5A 〔形式〕

PHYS 入力レベル 属性 フィールド長 繰り返し数
形態に関する事項 選択 可変長 254バイト 1
数量
その他の形態的細目
大きさ
付属資料
選択
選択
選択
選択
   


7.2.5B 〔記述文法〕

 記述文法については、「付録6.3 雑誌書誌データの記述文法」を参照のこと。

7.2.5C 〔AACR2の区切り記号の採否〕

 区切り記号は,AACR2R88の1.5A1(区切り記号法)および12.5A1(区切り記号法)に準拠する。ただし,エリア間の区切り記号については,採用しない。

7.2.5D 〔フィールド内容とデータ要素〕

 PHYSフィールドには,目録対象資料の数量,その他の形態的細目,大きさ,及び付属資料等の情報をデータ要素として記録する。

7.2.5E 〔データ要素の情報源〕

 PHYSフィールドのデータ要素の情報源は,当該出版物全体とする。(→ 7.0D2D3

7.2.5F 〔データ記入及び記入例〕

F1 (データ記入の原則)

 各資料種別ごとに形態的表示は異なる。目録規則の当該箇所を参照して記録する。(→ AACR2 1.5B1)

F2 (数量)

F2.1 (刊行中の逐次刊行物)

 刊行中のものは数量を記録せず,特定資料表示(その逐次刊行物の該当する資料の種類を扱っている章の.5B)を記録する。

      PHYS:v.
      PHYS:microfiches
      PHYS:wall charts

F2.2 (完結した逐次刊行物)

 完結した逐次刊行物については,冊数などをアラビア数字で記録し,それに続けて特定資料表示を記録する。
 修正しようとする参加館が刊行された全巻(号など)を所蔵していない場合でも,VLYRに初号・最終号の記録があり,途中の巻号の状況に巻の後戻りや飛躍がないことが,記録の他の部分(登録された所蔵データなど)から,十分推測される際は,数量を記録することができる。
 数量の数え方については,LCRI 12.5B2の条項を採用し,以下のように記録する。

      VLYR:Vol. 1, no. 1 (Jan. 1986)-v. 2, no. 3 (Mar. 1987)
      PHYS:2 v
      VLYR:No. 1-no. 25
      PHYS:25 v
      VLYR:1980-1984
      PHYS:4 v
      NOTE:Annual
      NOTE:Each volume issued in 2 pts.
      NOTE:Vol.for 1981 not published.
      VLYR:No. 1-no. 12
      PHYS:12 v
      NOTE:NO.8/9 issued in combined form
      VLYR:Vol. 1-v. 142
      PHYS:140 v
      NOTE:Vols.89 and 92 not published
      PHYS:16 microreels
      PHYS:32 microfiches (3027 fr.)

F3 (その他の形態的細目)

F3.1 (印刷形態・マイクロ形態の場合)

 記述の基盤とした号に,挿図(グラフも含む),肖像写真,地図などがあるならば「ill.」,「ports.」,「map」,「...(col.)」,「...(some col.)」などと記録する。記述の基盤とした号には現れないが,その後の号には一貫して,あるいは非常にしばしば現れる時も,同様に記録することができる。(→ AACR2 12.5C)
 ある巻のみ,あるいはある年代以降にのみ現れる(または現れない)場合は,PHYSで記録せず,必要ならNOTEフィールドに記録する。(→ 7.2.7F3.14
 広告ページの「ill.」「col.」などは無視する。

      PHYS:ill., map
      PHYS:1 microfilm reel : negative, ill
      PHYS:1 microfilm reel : ill. (some col.)

F3.2 (印刷形態・マイクロ形態以外の場合)

 印刷形態・マイクロ形態以外の場合は,その逐次刊行物が該当する資料の種類を扱っているAACR2の各章の5Cの指示のように記録する。

      (機械可読データファイルの例)
      PHYS:computer disks : col
      PHYS:computer laser optical disks : sd., col

F4 (大きさ)

F4.1 (原則)

 逐次刊行物の大きさは,その逐次刊行物が該当する資料の種類を扱っているAACR2の各章の5Dの規則の指示のように記録する。

      PHYS:filmstrips : col. ; 35 mm
      PHYS:v. : ill. ; 20 x 8 cm
      PHYS:108 v. : ill. ; 20 x 32 cm
      PHYS:1 microfilm reel ; 5 in., 35 mm

 巻(号)によって高さに差がある場合の記録については,各巻の高さの差の条件があったが,AACR2の改訂により,「差に関わらず,最低のものと最高のものをハイフン(−)でつないで記録する」こととなった(→  AACR2R88 2.5D3)。

      PHYS:100 v. : ill. ; 25−28 cm

F5 (付属資料)

F5.1 (原則)

 定期的刊行を意図し,かつ逐次刊行物本体と組み合わせて使用することを意図したすべての資料(本体 + カセット・本体 + CD−ROM・本体 + マイクロフィルム・本体 + Directory・本体 + 解答集など)は,AACR2 1.5Eの指示のように記録する。必要に応じて付属資料自体の形態に関する事項を付記してもよい。(→ AACR2 12.5E1)

      PHYS:v. : ill. ; 21 cm + slides
      PHYS:filmstrips : col. ; 35 mm + booklets

 刊行頻度については,NOTEフィールドに記録する。(→ 7.2.7F3.15

F5.2 (複製版の付属資料)

 複製版に付属する資料について記録する。原本の付属資料が複製版においても付属している場合は,これについても記録することができる。

      PHYS:10 v. + 1 v. (index) + 1 v. (errata)

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