4.10 DELETEメソッド

 クライアントがサーバにデータベースレコードの削除を要求するメソッドである。サーバは、リクエストで指定されたデータベースから指定されたレコードを削除し、その結果をレスポンスとして返す。

4.10.1 リクエスト

4.10.1.1 Request-Line

        Request-Line    =       Method SP Handle SP Frame SP CATP-Version SP 
                                Request-Code SP Request-Phrase CRLF

 (1) Method

        Method          =       "DELETE"

 (2) Handle

 GETHANDLEリクエストによって取得したハンドルを指定する。

 (3) Frame

 フレームには3桁の任意の数字を指定する。但し、このフレームの値はサーバにて参照されない。

 (4) CATP-Version

 クライアントがサポートしている最新のCATPバージョンを指定する。

 (5) Request-Code

 リクエストコードは、リクエストを表すコードである数字3桁の0を指定する。

        Request-Code    =       "000"   ; 数字3桁の0

 (6) Request-Phrase

 リクエストの説明句として、下記のトークンを指定する。

        Request-Phrase  =       "REQUEST"       

4.10.1.2 Request-Header

        Request-Header  =       Database-names
                                Delete-record-id

 (1) Database-names

 レコード削除対象のデータベース名を指定する。データベース名は一つだけ指定可能である。

        Database-names  =       "Database-names" ":" Database-name CRLF
        Database-name   =       token

 (2) Delete-record-id

 削除対象のデータベースレコードのIDを指定する。

        Delete-record-id        =       "Record-id" ":" Record-id CRLF
        Record-id               =       token

4.10.1.3 Object-Header

 (1) Content-Length

 本メソッドはオブジェクトボディを必要としないため、Content-Lengthに0を指定する。

 (2) Encoding

 オブジェクトボディのエンコーディング方式を指定する。本メソッドでは省略しても良い。

4.10.1.4 Object-Body

 本メソッドはオブジェクトボディを必要としない。


4.10.2 レスポンス

4.10.2.1 Status-Line

        Status-Line     =       Method SP Handle SP Frame SP CATP-Version SP 
                        Status-Code SP Reason-Phrase CRLF

 (1) Method

 メソッドはクライアントがリクエストラインに指定したメソッドと同じものを指定する。

 (2) Handle

 ハンドルはクライアントがリクエストラインに指定したハンドルと同じものを指定する。

 (3) Frame

 フレームはクライアントがリクエストラインに指定したフレームと同じものを指定する。

 (4) CATP-Version

 CATPバージョンは、サーバで使用されるプロトコールのバージョンを指定する。クライアントがリクエストラインで指定したCATPバージョンが、サーバがサポートしているバージョンよりも古い場合、サーバはそのバージョンをサポートしていることが望まれる。その場合クライアント指定のCATPバージョンをステータスラインに指定する。

 (5) Status-CodeとReason-Phrase

 サーバでのリクエストに対する処理結果を意味する。各コードの詳細並びにReason-Phraseはサーバの実装による。

  1. 2xx     :       成功
     本メソッドがサーバにおいて正常に処理されたことを意味する。
  2. 4xx     :       クライアントエラー
     リクエストに間違った構文があるか、実行がもともと不可能である。
  3. 5xx     :       サーバエラー
     サーバはリクエストを遂行できなかったことを意味する。

4.10.2.2 Response-Header

        Response-Header =       [Deleted-record-id]

 (1) Deleted-record-id

 削除されたレコードのID指定する。

        Deleted-record-id       =       "Record-id" ":" Record-id CRLF
        Record-id               =       token

4.10.2.3 Object-Header

 (1) Content-Length

 オブジェクトボディのレングスを指定する。

 (2) Encoding

 オブジェクトボディのエンコーディング方式を指定する。オブジェクトボディが存在しない場合は省略しても良い。

4.10.2.4 Object-Body

 オブジェクトボディには診断レコードがある場合に、そのレコードを設定する。

        Object-Body     =       Diagnostic-record